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親族外事業承継はなぜ難しい

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◎ 龍ヶ崎市の個人開業税理士&1級FP技能士です。 定年まで東京国税局に勤務していました。 ◎ 業務は相続税申告が中心です。 ◎ 中小企業の廃業を少しでも防ぐため事業承継に取り組んでいます。

親族外事業承継とは

世の中には子供さんのいないご夫婦はたくさんいる。

また、子供さんがいても父親の事業を継いでくれるとは限らない。

全国の中小企業のうち承継者が決まっていない、あるいはそもそも相続人がいない中小企業の社長さんがたくさんいるのだ。
これは、社長だけの問題ではすまない。
従業員とその家族の生活が懸かっている。

全国でおよそ380万社の中小企業があると言われているが、事業承継者がいないか決まっていない中小企業の従業員1,680万人とその家族の生活基盤がいつなくなるかもわからない。

失業率が上がったなどのレベルの話ではない。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、日本の経済力の低下と中小企業の培ってきた技術力が消滅するということだ。

従業員にとって最も影響を及ぼすのが親族外承継だ。

突然、M&Aにより新社長が決まりそれまでに築いてきたプライドと技術が無意味になるかもわからない。

どう転んでも明るい未来は望めない。

そこで、親族外承継を避けるため社長が50歳代から準備が必要だが、現状は目は覆いたくなるほどの数しか行われていない。

現在の中小企業の社長は団塊の世代が中心で70歳前後となっているが、このままいくと10年後においても事業承継の準備を終えたという中小企業の割合の割合が劇的に上昇しそうもない。

そこで、政府は中小企業の事業承継を助けるため今まで聞いたこともないほどの税制上の優遇措置を用意しようとしている。

一週間後に、平成30年度税制改正案が成立すれば、100年に一度のチャンスが中小企業の事業承継対策に関する法案が成立する。

しかし、法案が成立してもすべて解決済とはならないでしょう。

今までの経験で、政府は様々な制限を設け、事実上使えないものになる気がします。

親族外事業承継が難しい理由は

1 社長はいつまでも実権を離したくない。
2 相続人がいたとしても親の苦労を見ているので事業承継はしたくないと思っている。
3 相続人がいない場合は社長の保有株式を事業承継者に異動するために多額の資金が必要になる。
4 社長も従業員もM&Aは自分の人生を売るようで嫌だと思っている。
5 社長は健康に自信がありこの先もずっと元気でいられると思いこんでいる。
6 そこで従業員や親族以外の中に後継候補者を打診しているが引き受け者が現れない。
7 従業員や親族外の者には資金を用意できない場合がほとんどである。
8 親族外の者には事業の価値が理解できていない。

おそらくこのようなケースが多いと思いますが、いずれも金銭問題や社長の感情が絡んでいて簡単ではありません。

思い立ったら吉日。
今日から事業承継を真剣に考えましょう。

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◎ 龍ヶ崎市の個人開業税理士&1級FP技能士です。 定年まで東京国税局に勤務していました。 ◎ 業務は相続税申告が中心です。 ◎ 中小企業の廃業を少しでも防ぐため事業承継に取り組んでいます。

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